2020年10月11日日曜日

人工授精実習のお手伝い

こんにちは。

10/1から博物館実習でお世話になっているTN大学のS.M.です。


先日10/4に、釧路の教育大学の学生さんたちの実習のお手伝いをさせてもらいました。

実習内容は「シロザケの人工授精体験」でした。


まずは「採卵」です!

シロザケのメスのお腹を「採卵刀」で裂いて卵を取り出します。

普通の包丁だと卵を傷つけちゃうので、専用の刀で「サケ入刀」をしていきます。

↑ 学生さんは上手くサケを裂け(サケ)ていました!



上手く切れたら卵を取り出していきます。
この時「取り切れた」と思っても、まだ結構残っている事があるので、しっかり全部取り出していきます。
この時自分は、お寿司屋さんで何貫分だろうと考えていました。

↑ 取れた卵がコチラです!

たくさん取れました!
ここに何粒あるか気になりますよね?
実はおよその数を計算する事が出来るんです。

↓↓↓

まず、卵全体の重さを測ります。仮に1000gとしましょう。
次に、この中から10粒の卵を選び、10粒分の重さを測ります。
それが20gだった場合、1粒分の重さは20÷10(卵の重さを÷卵の数)で2gになりますよね?
全体が1000gだったので1000÷2=500 つまり約500粒の卵がある!という事が分かるんです。
みなさんもお家でいくらを買った際に、だいだい何粒あるか測ってみてはいかがですか?

*実際には、1粒0.2~0.3gくらい、メス1尾で2000~3000粒くらいです(メスの体サイズにもよる)

話が逸れましたが・・・、
次にオスの精子をかけます。


が、この時は、なかなか精子が出なくて苦戦。
精子が足りない! そんな時でも大丈夫。
予め取っておいた精子を使います。

その後、真水に浸して人工授精完了です!


受精直後の卵は1時間ほどショックに弱いのですが、時間が経つと変わっていきます。
受精後の卵は水を吸って10%くらい大きくなり、スーパーボールの様に跳ねるほどの弾力になります。

この後、消毒液で卵を消毒して、「立体式孵化器」に入れて一連の作業が完了です!
科学館では、これらの卵を毎日のように管理して、2ヶ月ほどで孵化します。

最後は、館長から(今回は教育大の学生さんなので)サケを通した地域学習をする為の「教える側を教える」かたちのお話があり、自分も聞き入ってしまいました。


地元の産業を学習しながら成長していく事は、とてもいい事だなぁと改めて思いました。

今回は大変いい経験をさせて頂きました!

(T.N大学:S.M.)


標津サーモン科学館のFacebookTwitterも鋭意更新中!
日々の遡上状況などもお知らせしていきます。


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