2018年6月17日日曜日

サケ稚魚調査同行記

この春,H大の学生さんが,標津町内の某河川で自然繁殖由来の野生サケ稚魚の降海生態調査を行っており(道知事より特別採捕許可を受けて行っています),3日ほど前,調査に同行させていただきましたので,その様子をご紹介したいと思います。

調査はサケ稚魚が放流されていない河川の下流域(河口近く)で,主に流下トラップを用いて定期的に行われています。降下するサケ稚魚を捕まえるための道具ですね。流下トラップは調査の前日夕方に仕掛け,翌朝回収しているとのこと。


流下トラップ(右から左へ水が流れている)

さて,狙い通りにサケ稚魚は入っているでしょうか? 期待と不安を抱きつつ,トラップを回収します。




ちなみに調査時の水温は9.5℃。



↓↓↓





獲れた魚はオショロコマやミミズハゼ,



ウキゴリ属魚類など,そして・・・



本命の野生サケ稚魚も多数獲れました!
体長(尾叉長)40mm前後の,浮上からさほど経っていない稚魚が主体のようです。捕獲稚魚の一部は標本とし,残りは放流します。

この日は計200尾以上の稚魚が獲れ,学生さんの話では,今季で最もサケ稚魚の捕獲が多かったとのこと。晩春の今頃が,この河川の野生稚魚の降海盛期なのかもしれませんね。
流下トラップ回収後,大型のサケ稚魚を狙って投網での捕獲調査も行います。



残念ながらサケ稚魚の方は投網で獲れませんでしたが,
綺麗なオショロコマや


オショロコマ

銀毛化しつつあるヤマメ,


ヤマメ

可愛らしいヤマメ当歳魚も獲れました。


ヤマメ

サケを含め,この川のヤマメもオショロコマも野生の魚たち。野生のサケ科魚類が普通にみられる素晴らしい川。地域の宝として,大事にしたいものですね。



話は変わって,当館水槽でも引き続きサケ稚魚の生体展示を行っております!
夏にさしかかる時期ですが,なかなか立派な当館のサケ稚魚もぜひご覧くださいね~


「稚魚コーナー」のサケ(シロザケ)稚魚

 (地域おこし協力隊サーモン科学館支援員:T. T.)

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