サーモン科学館の情報誌「わくわくサーモン」をメール配信しました♪
が、戻ってきてしまった(アドレス違いなどで送信できなかった)メールが多々ありまして・・・、
「年間パスポート」をお持ちで「わくわくサーモン」が配信されなかった方、
お手数ですが、HPの「お問合せフォーム」からご連絡をお願い致します。
さて、
しばらく前から、「やらなければならない!」と思っていたことがありました・・・。
館内「川の広場」の一角、「北海道の川の生き物たちコーナー」に展示している、
トゲウオ科に属するこの魚、道内では「トンギョ」という地方名で呼ばれています。
この「トンギョ」、数種の魚種の総称でして、よく似た種の魚が存在します。
これまで、エゾトミヨのみを選んで展示していましたが、
別の種もよく獲れるので、一緒に展示しその違いを見分けてもらおうという今回の試み・・・。
これがなかなかややこしい世界に足を踏み入れてしまいまして・・・、
今回も長文になります、お付き合いください・・・
↓↓↓
北海道内に生息するトゲウオ科の魚の内、トミヨ属に分類されるのは、エゾトミヨ・トミヨ・イバラトミヨの3種とされていました。
この3種、見た目もよく似ていて、その種の同定になかなか手こずるのですが・・・、
それぞれ、背中のトゲの数・体側の鱗版(ウロコの列)・尾ビレ後縁の形状などの形態的差によって分類されていましたが、その中間型が見られることもあり、近年DNA分析の研究により、新たな種の分類がなされました。
これまでエゾトミヨとして分類されていたものは、引き続きエゾトミヨという種とされ、
これまでトミヨとイバラトミヨと分類されていたものは、鱗版が連続か不連続かといった形態とは無関係に、その生活の場によって「トミヨ淡水型」と「トミヨ汽水型」という種に分類され直されました(まだ学名はつかず)。
現在サーモン科学館では、「エゾトミヨ」と「トミヨ淡水型」をひとつの水槽で展示し、その分類とその差を少しでもわかりやすく表現しようと、展示パネルを制作しましたw
まぁ、これを作るのに一苦労しまして・・・ (^^ゞ
両種の特徴をとらえた写真を撮るのに一苦労・・・。
水槽のガラス面は結露するし、
照明は十分じゃないし、
ガラス面に反射はするし、
ピントがなかなか合わないし、
ピントが合った時に限って魚が動くし、
ピントが合ったと思ったら、トゲを立てていなかったり、尾ビレを広げていなかったり・・・、
で苦労の結果、撮影できた見比べ用の画像が、
↓↓↓
エゾトミヨ
と、
トミヨ淡水型
これ以上の解説はここでは避けますが、
前掲の解説シートを参考に、よ~~~~~く見比べれば、見分けることはできると思いますし、
背中のトゲの具合を触れば、わかると思いますよ♪ (← これが一番早い)
エゾトミヨは3種の中ではまだわかりやすい形態をしているのですが、
これまでトミヨとイバラトミヨは、パッと見ではわかりにくい「鱗版が連続か不連続か」で見分けていたわけで、新たな分類となったことで、その判定に関しては多少楽になったかもしれませんね。
(以前、トゲウオ類を含めた湿地の淡水魚の研究をされていた方の野外採集に付き合ったことがあり、1匹づつ小さな魚のウロコの並びを手触りで確かめていたことが思い出されます・・・)
今回の件に関して、
special thanx.:美幌博物館町田学芸員
に、いろいろご教授・ご協力いただきました。この場を借りて、感謝いたします。
(T.N.)
0 件のコメント:
コメントを投稿