2019年1月24日木曜日

「左向き」のカレイ

ヌマガレイ(地方名 カワガレイ,ゴソガレイなど)は,道内沿岸で釣れる主なカレイ類の一種。その名の通り,河口周辺など,塩分濃度が低めの海域に比較的多く生息するカレイで,時には海に近い湖沼や河川の下流域でも釣れたりします。


ヌマガレイ(釧路管内某漁港にて釣獲)

ヌマガレイは鰭の黒い帯や体表面にあるイボ状の突起(骨板)が特徴的ですが,他のカレイと大きく違うところは,眼が左体側にあること(いわゆる「左向き」)。一般にカレイ類は「右向き」ですので,本種の眼の位置は例外的なのです。


「右向き」のマガレイ(網走管内某漁港にて釣獲)

ただし,図鑑などによれば,日本産のヌマガレイは全ての個体が「左向き」とされていますが,アラスカやアメリカ西海岸では「左向き」率が下がり,30~50%の個体が「右向き」となるそう。実に面白いカレイですよね(^_^)

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ちなみに道東では,トウガレイという一見ヌマガレイと似るカレイも釣れることがありますが,こちらは体表面に骨板がなく,しかも「右向き」のカレイなので,はっきりと見分けがつきます。

 
トウガレイ(前掲のヌマガレイと同所で釣獲)

ヌマガレイは2月1日(金)の冬季開館以降も当館水槽で展示予定ですので,ご来館の際には,この「左向き」のカレイにもご注目ください!


 館内の水槽改修の関係で,一時避難中のヌマガレイ

  (地域おこし協力隊サーモン科学館支援員:T. T.)


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