2018年10月15日月曜日

実習生日記:10/15

こんにちは。
10月5日から標津サーモン科学館で学芸員実習をさせていただいているK大学のS.K.です。

私は神奈川県で生まれ育ち、今回の実習で初めて北海道に来ました。
北海道に来て最初に思ったことは、「意外と寒くない!」ということです。
こちらに来る前には、天気予報を確認して大体の気温は把握していましたが、いざ来てみると想像していたよりは暖かい気がします。
しかし、朝晩は冷え込むので油断大敵です。毎日実習が終わる頃には手足が冷えています。

今回は、見学させていただいたレイクトラウトの人工授精について書かせていただきます。標津サーモン科学館で飼育・展示しているサケ科魚類の多くは、人工授精によって継代飼育しています。

まず、人工授精できそうなオスとメスを何個体か選び出し、メスから卵を取り出します。
下の写真は、メスから卵を取り出している様子です。



私は、お腹を開いて卵を取り出す人工授精の方法を想像していたので、少し驚きました。

↓↓↓

実は、サケ科魚類の中で、シロザケなどのように1シーズンの産卵で死んでしまうのは少数派です。このレイクトラウトをはじめ、イトウやニジマスなどは産卵後に死んでしまうわけではなく、複数年に渡って産卵します。
そのような魚種の場合、このようにお腹を開かずに、卵を搾出します。

取り出した卵に、オスの精子かけて混ぜた後は、真水にさらします。
下の写真は真水につけたところで、精子が活性化し受精となります。

 

後日、シロザケの人工授精も見学させていただきました。
シロザケの人工授精は、お腹を開いて卵を取り出します。
シロザケの卵はレイクトラウトの卵に比べて大きく、数も多いので迫力がありました。

実習では、様々な経験をさせていただきました。
今回書かせていただいた人工授精の見学の様子では、新しい命が誕生する瞬間を見ることができて嬉しかったですし、感動しました。
たくさんの魚を飼育していく中で、日々失われる命もありますが、このように誕生していく命もあることを再認識させられました。
生き物を扱う学芸員は、命と向き合う仕事でもあるのだと思います。

このようにして得られた受精卵は、バックヤードで大切に育てられ、順次展示面にデビューしていきます。


館内「稚魚コーナー」で展示されているレイクトラウトの稚魚

今回の卵たちも、元気に育ってほしいですね。
(K大学:S.K.)

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