標津小学校では、学習段階に合わせて各学年で「サケ学習」が行われます。
天気にも恵まれ絶好の観察日和になりました☆
川の中を泳ぐサケたちを前に子どもたちも興味津々‼
(画像赤丸内にサケがいます)
サケは川の“上流域”で産卵すると認識されがちですが、ここはすぐそこが海の“下流域”。
サケは川底が砂利になっていて、砂利の中を水が流れている場所を好んで産卵場所に選びます。
“拳”くらいの大きさの玉石が点在し、砂利がある川底
そのような場所が上流域に多いので、サケは川を上って産卵するのですが、地形が急峻な知床半島の川は産卵条件が下流域から整っているため、こんな海のすぐ近くでもサケが産卵をしているのです!
さらに言うと、知床半島の南側では、この忠類川より南はなだらかな根釧台地が広がり、川は中・下流域の川底が泥や砂の湿原河川となるため、忠類川はサケが下流域で産卵する“境界の川”といえる特別な川なのです!
すぐ目の前には、産卵床(サケが卵を産んだ場所)があります。
(指を指しているところに産卵床)
子どもたちも目の前にある産卵床をじっくり観察・・・。
さすがにこの距離で人が近づくと親魚は逃げてしまいますが、メスは一度決めた場所に強く執着する習性があり、人気(ひとけ)が去るとまた戻ってきます。
※この後、サケの死体の画像が出てきます。
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そして河原には、産卵を終えその一生を終えたサケたちの亡骸“ホッチャレ”があります。ホッチャレをよく観察すると色々なことがわかります。
このホッチャレは典型的なメスの亡骸。
パンパンだったお腹は卵を出し切り、すっかりしぼんで細っそりとしたフォルムになっています。
メスは尾ビレ・尻ビレを使って産卵するくぼみを掘るため、原型をとどめないほどに擦り切れています。
まさにメスザケの大往生と呼ぶにふさわしいホッチャレでした。
そして、サケは海の恵みを陸に運んでくれる重要な役割を持つことを学びます。
ホッチャレを囲んでしっかり学習
陸の生き物たちにとってサケやホッチャレは、これから訪れる厳しい冬を乗り切るための、重要な食資源です。
海に旅立つ頃の稚魚の体重は約1g。このサケが仮に3kgだとすると、その体の2,999g分は海の栄養でできていることになります。その海の栄養をサケの体を通して、陸や川に住む生き物たちが利用しているのです。なんだかとても壮大ですね!
5年生の皆さんは、3年生の時に稚魚の放流を経験しているので、「あの小さかった稚魚が、こんなに大きくなった」事実を、実体験を通して理解できるのです。
標津のサケ学習、素晴らしい!
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