この所、清々しく晴れ渡る日が続きます。
アヒルちゃんもリラックスしまくりなこんな長閑な日は、普段のお仕事を放りだしてお出かけしたくなります。
と、いうことで・・・、
(峯浜パーキングより)
行ってきました!初夏の羅臼!Go!Go! RA U SU !
と、言っても羅臼に遊びに行ったわけではありません。勿論お仕事です。
知床国立公園50周年記念・世界遺産10周年記念シンポジウムを聞きに、羅臼小学校に行ってきました。
開催テーマは、『奇跡の海~地球でただ一つの「RAUSU」』。
内容は、世界自然遺産登録10周年を迎える知床・羅臼において、「変わりゆく羅臼の海をどうするか」というキッカケを提案するもので、根室海峡を望むサーモン科学館で勤務する者にとっても非常に興味深いものでした。
まず、東京農業大学の小林万里教授からは羅臼の海のほ乳類に関する調査結果、知床ダイビング企画の関勝則代表からは、素晴らしい映像付きで羅臼の海の中の生物の紹介があり、どうやら根室海峡のアザラシの生態が変化しつつあるらしいということ(小林先生)、如何に羅臼の海が豊かで独特の物であるか(関代表)、というお話しを聞くことができました。
ちなみに公演中、関代表から何度も「皆さん静かですね、眠ってませんか?」という冗談がありましたが、大丈夫です!息を飲むほどの素晴らしい生物写真ばかりで、映像に見とれていただけです!
その後、知床ネイチャークルーズ・長谷川正人船長と、シンポジウムのコーディネーター羅臼町役場・田澤道広氏を交え、世界遺産10周年を迎える知床羅臼のあり方についてパネルディスカッションが行われました。
羅臼の海で生きている動物を見守り続けてきた方々から、海面の上と下のそれぞれの視点からの意見が交わされたわけです。トークの勢いは海の上側に軍配が上がったように思えましたが。
パネルディスカッションでは、羅臼の海は他の地域でも類を見ない豊かさを維持していながらも、わずかずつ変化を見せているという提言がなされていました。
さらに、人間の活動もまた、羅臼の海に少しずつ変化を誘起していることが再確認されました。
その変化は、繁殖や食物連鎖などの通常のサイクルの中での変化であり、地形や生態系そのものといった恒久的な変化でもあります。
維持されつつも変化してゆく羅臼の海を見つめながら、それを守ってゆくために必至に取り組んでいる方々の熱意が垣間見られたような、そんな討論でした。
羅臼の海を守るために私たちサーモン科学館ができることはなんだろう?
もしかしたら、羅臼の海で起きている変化を、水槽という小さなブロックに切り取って、お客様に見ていただくことがサーモン科学館の使命なのかもしれませんね。
先日、サーモン科学館でもシチロウウオが産卵がありましたが、そんな小さな変化を、お鍋のお豆腐を別の容器に移し替えるようにそっと水槽の中へ運んでくることができれば、もっともっと羅臼の海を身近に感じていただけるのかな。
と、夕焼けの羅臼の山に誓ったのでした!
<おまけ>
帰りに「知床の黒ハモ丼」を食べてきました。
初めての経験でしたが、ハモの脂は味わい深いのにさっぱりしていました。
羅臼にお越しの際は、是非、お試し下さい!
(この「黒ハモ」は深海性のアナゴの仲間で、「ハモ」とは別種の魚です)
(M.O.)
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