2012年6月17日日曜日

エゾトミヨの産卵~子育て、その後・・・

6月4日に産卵を確認したエゾトミヨですが・・・
あれから、2週間近くが経ち・・・
その後、どうなったか気になっている方へ。

産卵が確認されてから、1週間ほどオスが口で巣の入口補修したり、
胸ヒレをパタパタさせて、巣の中に水流を送り込んでいるところが観察されました。
私としては、懸命に巣を守るオスの姿に時おり心を動かされ(涙)、
それでも心を鬼にして巣を守るオスをしり目に
ほぼ毎日のように水槽の中をのぞき込み、
時には水槽の中に手を突っ込んで巣を取り出し、
巣の中の卵の状態を確認したり(やりたい放題)・・・。


↑ 巣を取り上げようとする私の中指にタックルをして、必死に抵抗するエゾトミヨのオス


↑巣を取り出して、中の卵の状態をチェック


その後、1週間ほど経過し・・・巣をのぞいてみると、なんと巣が壊されていました!!
水槽には卵の両親(エゾトミヨのオスとメスが1尾ずつ)しか入っておらず、犯人はどちらか
のはずですが・・・。なぜ、せっかく育てた卵が入った巣を壊してしまったのか??
疑問だけが残りましたが、オスを観察していると・・・

せっせと壊れた巣の巣材をつなぎ合わせて、まだあきらめずに補修をしているではありませんか!! 何度失敗してもガンバッテ立ち上がろうとする姿に思わず涙・・・




そのさらに2日後(本日)、巣がまたしてもきれいにできあがっているので、もしや?と思ってのぞいてみると、ありました!新しい卵が!!
どうやら巣が新たに作り直されてから、メスが再び産卵したようです。

さらによ~くみてみると、巣材のすきまから卵がこぼれおちそうになっており、エゾトミヨのオス
がそれを口にくわえて、器用にも巣の奥に押し込んでいるのです。

びっくりして、トゲウオの産卵行動に詳しい友人に電話して聞いてみると、トゲウオの仲間のオス
は自分の卵をくわえて移動させるだけでなく、卵をくわえてメスに見せびらかしたりすることもあるとのこと。そうすることで、メスにモテたりすることもあるらしいのです。

いやはや、体長5cm足らずの小さな魚の世界にも、なんとも複雑な恋の駆け引きやらいろいろありますね。

・・・ともかくエゾトミヨたちは度重なる失敗にもめげずにまだまだガンバッテ子育てしているようなので、もう少し(そっと)見守ってみることにします。



(K.N)

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