昨日も、魚道水槽ではシロザケが産卵する感動的瞬間をお客様にご覧いただくことができましたw
サケの仲間は秋から冬にかけての時期に
産卵する種類が多く、科学館で飼育している魚でいうと、
ブラウントラウト、ブルックトラウト、アメマス、オショロコマ、レイクトラウト、タイセイヨウサケ、
ギンザケ、キングサーモンなどがちょうど今、産卵時期を迎えています。
シロザケは産卵時期が近くなると、雌雄ともに体色が婚姻色に染まり、
オスは上下のアゴが突き出て歯が鋭くなるなど、産卵期特有の容姿へと変貌を遂げます。
私個人的には、繁殖期こそ、その種が長い進化の歴史の中で培った各種がもつ魅力を実感できる
最も旬な時期だと思っています。
というわけで、最も旬なサケの仲間たちの表情をご覧いただきましょうw
下の写真はブルックトラウトのオスです。
ブルックトラウトは北米原産のサケ科イワナ属に属すイワナの仲間です。
したがって、オスの婚姻色にもイワナの特徴が表れています。
ハラビレ、ムナビレ、シリビレの先が白っぽく、お腹が赤茶色っぽく変わります。
またオスは多数回繁殖(生涯のうちで複数年にわたり繁殖する)である
イワナの仲間としては珍しく、繁殖期が近くなると背中がぼっこりと盛り上がります。
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婚姻色に染まるブルックトラウトのオス(館内川の広場にて) |
下の写真は産卵期のオショロコマ、同じイワナ属だけあって
婚姻色もどこか似ています。特にハラビレ、ムナビレ、シリビレなどのヒレが
白く縁とられているのがイワナ属の特徴・・・という気がします。
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産卵期のオショロコマ(サハリン北部の川にて撮影)
館内でいい写真が撮れなかったので・・・ |
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これも北米原産のイワナ属、レイクトラウト
(飼育棟にて採卵風景) |
現在、レイクトラウトは展示していませんが、本州産イワナ、ブルックトラウト、オショrコマは館内で
ご覧いただくことができます。
(K.N.)