2012年10月21日日曜日

いろんなサケ科の卵、とったど~!!!

日本一のサケ科魚類展示種類数を誇る標津サーモン科学館ですが、
秋は多くのサケ科魚類の産卵時期でもあると同時に
絶好の飼育魚の採卵時期でもあります。

そんなわけで、今日は飼育学習棟(通称:飼育棟)=バックヤードで
サケ科のお魚たちの採卵を行いました。

本日のターゲットはレイクトラウト、アトランティックサーモン、
サツキマス、キングサーモン、ギンザケ。

成熟状況を確かめるため、まずは魚のお腹を触ってみることから始まります。
下の写真のように、エラの後ろからおしりにかけて、やさしく手で
魚体をさすると、成熟状況がわかるんです。
オスは白い精子が出てきますし、
メスは完全に熟していると卵が出てきます。ただし、メスの場合は時期が
早いと卵がまだお腹の中で筋子のようにつながっていて、
お腹をさすっても卵が出てきません。
反対に成熟した卵をそのままにしておくと、繁殖適期を過ぎて、
色や形がいびつな異常な卵が出てくることもあります。

 
それでは初めは60cmほどの体長のお魚(下写真)から採卵作業スタートです。


体の大きさの割に小さな卵(卵の直径5mmほど)
さて、この魚はなんという種かわかりますか?
この体の模様だけで、種名がわかったあなたはなかなかのサケマニア。



お次は、ザ「キング・オブ・サーモン」といわれるキングサーモン(マスノスケ)。
昨年は採卵できなかったので、今年こそは・・・と期待がかかります。
体長50cmほどのメスを捕まえて、お腹をさすってみると、
きれいなピンク色の卵がポロポロ飛び出し。
今年はいい卵がとれそうな予感。



大きな卵(卵径7.5mmほど)
すでにキングの貫禄!?
 
あとは採った卵を洗面器の中でそれぞれの雄の精子と
混ぜ合わせて、それをそのまま水の中に入れて、
受精完了です。
 
下写真のような立体式ふ化器に収容して本日の作業は完了です!
キングたちが無事に育ちますように。
 
サケ科魚類の卵を育む「立体式ふ化器」
そのほか、サツキマスも採卵成功!
ギンザケ、アトランティックサーモンは時期が早いのか
卵が採れず、1週間後くらいにもう一度トライすることになりそうです。
 
ところで、今日やったような人工授精を一般の皆さんにも体験していただける
秋の実習をサーモン科学館では企画しています!
ぜひご参加ください!!
 
1.月 日
①11/03(土) 10:00~15:00 シロザケの産卵行動観察
②11/04(日) 10:00~15:00 シロザケの人工授精体験学習

2.内 容
産卵行動観察会 科学館、忠類川にてシロザケの産卵行動を観察
人工授精体験学習 シロザケの人工受精作業と産卵行動観察
 
詳細はこちらをご覧ください↓
 
P.S.  本日、一番はじめに採卵したお魚はレイクトラウト!でした。
 
                                                                                                     (K.N.)

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