2012年9月23日日曜日

真夜中の大移動

サーモン科学館内の「川の広場」ではスジエビたちを60cm水槽で飼育・展示しています。
今日はこのスジエビの知られざる生態について簡単に紹介させていただきます。
といってもスジエビの生態はとても謎が多いのです。

スジエビは北海道を含む日本とその周辺地域に分布する淡水性のエビ。
北海道東部の河川の下流域の湿原などに、特に多く生息しています。

繁殖期は春から夏。産卵したメスは卵を腹にかかえ、1ヶ月ほど保護し。卵から孵化した幼生はゾエア幼生の形態で、20-30日ほどプランクトンの形態で生活をした後に体長5mmほどの稚エビとなって着底する。寿命は2-3年ほど・・・といわれています。

また、スジエビは淡水でも繁殖可能といわれていますが、
北海道東部の湿原河川では海と川とを行き来しているようなのです。
というのは、春から夏に、一斉に海から川を遡上します。
川に落差工などがあるところでは夜になると、
大きな群れが水からはいだして、列をなして上流へ向けて
よじのぼっているところをみることができます。
ライトをかざすとスジエビたちの目がキラキラ反射して不気味に光ります。
 
 
群れをなして遡上するスジエビたち(風蓮川にて)
 ・・・そんなスジエビたちですが、
実は塩ゆでにするとかなり旨いんです。
ビールにも合いますよ。食べ始めると止まらなくなります。
 
塩ゆでにされたスジエビたち


                                                                                                                                                                                                                    (K.N.)

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